ありがとうございましたの話
先日guizillen 8llen『ギジレン歌劇団』が無事終演しました。
共演者の皆様、スタッフの皆様、guizillen劇団員の皆様、ご来場いただきました皆様、バルーンを送ってくださった奇テ烈と彼女代表の小山耕太郎様、ありがとうございました。
森下マチ子(アーバンギジレン歌劇団)/メス猫(野良猫歌劇)/みくに(学生)役の奇テ烈と彼女井本みくにです。
guizillenと出逢ったのは今年の……春……とか夏……冬よりは前……。
新宿で上演されていた『在り処』を観劇したことがきっかけでした。
仲良しの金渕琴音ちゃんに「guizillenは面白い」と何度も言われ、劇団員の末安陸さんとお知り合いになったこともありなんとなーく観に行きました。
度肝を抜かれました。
私の好きなもの全部詰め込んだみたいな、といってもそれは具体的なものじゃなくてもっとぼんやりしていて言葉でうまく語れないものですが、とにかく好みのど真ん中をぶち抜かれて、散々笑っていたのに気付いたら涙を堪えていました。
出たい、と思いました。
オーディションをやっていることは知っていましたが、作風を知らないのに応募するのはなぁ……と思って躊躇っていたのですが、終わってからすぐに詳細を確認してメールを認めました。
末安さんとご飯を食べたこともあってその日のうちに送るのは恥ずかしくて、〆切ギリギリに送った覚えがあります。
私はこれまでオーディションを受けたことがほとんどなくて、受けたことがあるのは誰かに紹介されたものばかりでした。
この団体に出たい!と強く思ってオーディションを受けて、ニャースのモノマネをして場内の失笑を買いながら合格したのでした。
期待に胸を膨らませつつ参加した顔合わせで台本を読んで、再び度肝を抜かれました。
『在り処』と全然違うじゃん!!
悪い夢だと思いました。
配役も全く決まっていない台本の冒頭を読んでいると、隣に座っていた安曇真実ちゃん(どんちゃん)が「ここ見て」とあるページを指しました。
どん子「うん!この子の名前、みくにん!」
目を疑いました。
一体誰がみくにんなんだ……。
さらに読み進めていくと、羽根で全身をくすぐられる、と書いてあります。
嘘だろ。
誰がみくにんなんだよ……。
顔合わせから稽古開始まで2ヶ月ほど空いていたので、私は稽古初日にちゃんとした台本が来るものだとばかり思っていました。
顔合わせで渡されたアレはただのジョークなんだ、そう思いたかった。
勿論そんなことはありませんでした。
私は思いました。
作風を知らないのにオーディションに行くのは……とか思っていたあの時間を返してくれ、と。
観ても何の参考にもならないやんけ、と。
とはいえこの作品がつまらなかったかというと、そうではないと思ってます。
ただただ悪ふざけで140分消化したようにも見えるけれど、笑いのことを分析しているのだなと感じたのです。
たとえばラストシーン、
「だったら歌おう、誰のものでもないオラ達の歌を。」
♪檄!帝国華撃団(借り物)
頭がおかしいと思います。
オリジナル曲を山ほど歌ってきてシメが借り物。丁寧な前振りにも程がある。
しかも曲に合わせてスリッパでケツを叩かれる男性陣。もうメチャクチャ。
挙げればキリがないのでやめておきますが、そんなのばっかりでした。
『在り処』を観て想像していたものとは180度違いましたが、出てよかったと心から思っています。
劇団員の皆さんが主宰の佐藤さんを信頼している理由が何となくわかる気もします。
もちろん不甲斐なさや悔しさを感じることも多々ありましたが、それを糧に今後も努力していきます。
いつかまた、最高のアングラ難解劇団に出演できたらいいな。
若輩者のわたしに優しくしてくれた共演者の皆さんやスタッフさん、劇団員の皆さんが大好きです。
こんな長いうえに取り留めもない文章を最後まで読んでくださりありがとうございます。
またいつか、どこかでお会いできますように。
にゃーお。
メス猫みくにんより🐈