覚悟
祭とは、感謝や祈り、慰霊のために神仏および祖先をまつる行為である。
いきなりwikipediaから引用してしまった。
1/26-1/28に上演する『星空との出逢い』の中に、郡上おどりが出てくる。郡上おどり。地元岐阜県の無形民俗文化財にして日本三大盆踊りのひとつ。こう書くと凄そうな感じがする。印象操作。
当然作中に郡上おどりを踊るシーンがある。空き時間に振りの確認をしていたら、キャストが無言で輪に加わっていく。音も流れていないし櫓もない、浴衣を着ている人もいないけど確かにこれは祝祭だ、と感じた。
演劇と祝祭について、みたいな話を聞いたばかりだったからかもしれない。
難しいことは専門的にきちんと学んでいる人に譲るとして、毎年のように行っていた岐阜県の夏が確かにそこにあって、それになんだか感動した。
非日常=ハレと日常=ケ、きっと言葉くらいは耳にしたことがあると思うのだけど、この作品はその境界が曖昧で、日常的で静かなシーンの中に非日常的なものが入り込んでいたりする。演じている時点で既に非日常ではあるのだけど、役者の演技は日常的で、ぽんとそこにダンサーであったりセリフであったりという形で非日常が立ち現れる。対比というのはどちらが欠けても成り立たない。その配分が心地よくて、背筋が粟立つような瞬間が稽古中にあって、場にいる全員が息を詰めて見守っていた。
その非日常を人間の身体が担っている割合の高さが、今回の公演の特徴だと思ってます。ダンサーが演劇作品をつくる、ということの大きな意義を感じて欲しい。
正直なことを言えば、こうして宣伝をして予約が増えていくほどに、私のリスクは高くなります。方言指導・郡上おどり指導として、岐阜県という場所を確かに劇場に再現する仕事を、厳しい目で見る人が増えるということ。
それでも、そんなリスクを負ってでも観てもらいたいと思うだけの力がこの公演にはあります。だから必死に宣伝をして、たくさんの人に断られて、心が折れそうになりながらもただただ来て欲しいという気持ちを伝えています。
こうやって宣伝をする人のこと、なんかくすぐったい目で見てしまうんですけど。それでも、それでもお願いします。
私の覚悟に乗ってください。
私たちの、この作品を信じる気持ちを信じてみてください。
劇場で待ってます。
井本みくに(奇テ烈と彼女)
——忘れられないんだ。光でいっぱいになった、あの星空を。 井草佑一率いるダンスユニットCOMBO×COMBOの約4年ぶり2度目となる新作公演は、ダンスと演劇で織り成す“なくしたはずの”物語。 舞台は東京から岐阜県郡上市へ。郡上おどりのお囃子に乗って、あの日の記憶がよみがえる。 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽ COMBO×COMBO 2nd Performance 『星空との出逢い』 [脚本・演出・振付] 井草佑一 [出演] 瀬戸貴彦 松田亜依 井本みくに(奇テ烈と彼女) 山田ロン 大橋純七 彦田かおり(劇団VS.) 小林ありさ 和樹詩(FPアドバンス) 鈴木勇士(A-Phone) 小川しおり(ICHIBANGAI-Dance Studio-) 後藤もも 鈴木玲 武田摩耶(Nect) 蓮子奈津美(マドモアゼル・シネマ) [日程] 2018年1月26日(金)〜28日(日)全6ステージ 1月26日(金)15:00/20:00 27日(土)14:00/19:00 28日(日)12:00/17:00 ※受付は開演45分前、開場は開演の30分前を予定しております。 [会場] 日暮里d-倉庫 〒116-0014 東京都荒川区東日暮里6-19-7 日暮里駅JR南改札口より徒歩7分 [チケット] 前売一般:3,000円 前売学生:2,000円 ※当日券:各+200円 ※学生の方は受付にて学生証のご提示をお願いいたします。 ※日時指定・全席自由 [ご予約] https://www.quartet-online.net/ticket/hoshizora?m=0dhaehj [お問い合わせ] Mail:combocombo2013@gmail.com Twitter:@combocombo_13 ▲▽▲▽▲